監督・脚本
麥浚龍(ジュノ・マック)
動作設計
鮟ヨフ亮(ジャック・ウォン)
製作
麥浚龍(ジュノ・マック)
清水崇
出演
錢小豪(チン・シウホウ)
陳友(アンソニー・チェン)
惠英紅(クララ・ウェイ)
鮑起靜 (パウ・ヘイチン)
盧海鵬(ロー・ホイパン)
蜷ウ耀漢(リチャード・ン)
鍾發(チョン・ファ)
樓南光(ビリー・ラウ)
2013年の東京国際映画祭で『リゴル・モルティス/死後硬直』というタイトルで公開されて評判のすこぶる良かった作品。ジュノ・マックが真剣に「キョンシー」にリスペクトを捧げたホラーとして監督し、霊幻道士シリーズでお馴染みの面々が出演していることは知っていました。
その後『特殊身分』を観に行った香港で、後発ながらぶっちぎりで客の入りが良かった映画でもあります。観ようかどうしようか相当悩んだのですが、事前に見ていたスチール写真が血まみれだったのでてっきりスラッシャー系のグロかと勘違いし(なにしろこの監督が痛そうな殺され方をする警官として出演した『ドリーム・ホーム』とかほとんど薄目でやっと乗り切ったくらいだし)どうしてもチケットを買う勇気が湧かなかった。バカバカ、私のバカ。
その後日本語字幕のない輸入版で観ました。
かつてキョンシー映画で人気者になったこともあるアクション俳優が落ちぶれ死に場所を求めて古びた集合住宅に入居するところから物語は始まります。
そこで暮らす謎めいた住人たちと自縛霊。その一人である老人が階段の転落事故で亡くなり、長年連れ添った妻は悲しみに耐えきれず夫の遺体を「殭屍(キョンシー)」として蘇らせようと道士に依頼をしてしまう。
ヒットしていてちょうど現地にいたんだからやはり無理してでも行くべきでした、今となってはすごく後悔。
この映画でこんなに泣くとは思いもよらなかった。
かけがえのないものを失くしてしまった喪失感を抱えた人々が集うボロボロの高層アパートは、漂う塵芥のように常に哀しみが浮遊する場所でした。やがてその哀しみは断ち切れない連鎖となって悲劇を紡いでゆく。
もちろん人がいっぱい死にます、血もドバドバです、アクションシーンも結構なものです。それでもなお、性根の悪い人はひとりも登場しない。そこがある意味、この映画のキモなのかもしれません。自分は(いい意味で)怖くもグロくもなんともなく、手のうちに残った儚い雪のような哀しみに最後は奇妙な清涼感すら覚えてしまいました。
そしてこんな映画を作ったジュノ・マックの才能に驚きました。しかもそれをキョンシーシリーズゆかりのキャストで見事に(彼らの演技も全員お見事)描ききったその力量、素晴らしい。
日本でもリリースされそうな予感がするので、今度は日本語字幕で観てみたい。いい映画なので公開さ~れ~ろ~
最後に、先日の第33回香港金像奨では当然のごとくクララ姐さんが助演女優賞を獲得(彼女が獲らなきゃ暴れてるところ)。でもほかの役者さんも含めもっと評価されてもよかったのに、と心秘かに思ってしまった次第。
更新お待ちしておりました。嬉しかったので、ついfacebookにリンク貼ってシェアしてしまいましたが・・。もし削除したほうがいいならお知らせ下さい。すぐ対応します。
『リゴル・モルティス』、めっちゃ観たかったんですよ!!
DVDスルーでいいので出して欲しい!
質問なんですが、予告編では『鬼新娘』がバックで流れますが、本編でもこの曲使われているのでしょうか?
最近、予告編で使われていた楽曲が本編の映画で使われてなくガッカリするパターン多いのでねぇ・・。
岐阜の『ともっち』さん
ご安心ください、あれだけのリスペクト映画を作ったジュノ・マック『鬼新娘』ちゃんと出てきます。凄く素敵なアレンジです、楽しみにしていてください。
PS:facebookありがとう
ママさん、速報でっす!!
リゴル・モルティス、今年の秋に公開されそうです!
まぁ、イベント上映になりそうですが。
以下、詳細!!
http://www.cinematoday.jp/page/N0062537
もしかして、ニュースになる前に知っていたりして?
ママさんの情報網、ハンパないって思ってるので(笑)!
しらなかったよ~おしらせありがとう
凄く評判いいし、日本でも公開されるといいなと思っています
沢山の人に気に入ってもらえるはずだから・・・