第5回京都ヒストリカ国際映画祭 2013

11月30日(土)から12月8日(日)まで開催されます京都ヒストリカ国際映画祭。実は不肖イーボシそのお手伝いすることになり、先日その記者発表が行われました。

この映画祭、京都という場所にふさわしく『歴史映画』をテーマに開催される世界でも唯一の映画祭。
歴史映画、と聞くとなんとなく『戦争と平和』とか『ルートヴィヒ神々の黄昏』『王妃マルゴ』とか『孔子の教え』などを連想してしまいがちですが、いやいや、もっと広く、要するに「現代でなく」「SFでない」映画と捉えていただいた方がいいのかもしれません。

実際、今回のラインナップは非常にエンターティメント色が強くなっています。
オープニングとクロージングを飾るのは、年末に公開される作品を先駆けて上映する『利休にたずねよ』『武士の献立』毛色は違いますが、それぞれ話題の時代劇。

一方、世界の新作映画をお届けするヒストリカ・ワールドでは、いずれも個性的な映画が揃いました。ざっとどんな感じかを言葉で表現すると、

「お前らヨーロッパ人はなんでそんなにドラキュラが好きなんや~しかもエログロですねさすがですとダリオ・アルジェントの軸のブレなさに脱帽してたら、少女が子供をつれてノルウェーの荒野を決死の逃亡まさに19歳が中世でグロリアしちゃってるし、あのマーク・トウェインのハックルベリー・フィンの冒険をドイツ人が描いたらまた少し個性が違っておもしろいと感心、するとアメリカさんはお得意の西部劇で細腕繁盛記(ふるっ)なねーさんが銃をぶっ放してリベーンジ!外道だよ外道すぎるよジェイソン・アイザックス、彼と内田裕也ちっくなビジュアルですんごくイカしたキャラのエド・ハリスの二大オヤジにときめきつつ韓国じゃ高身長イケメンとキング・オブ・コメディが仲間を集めて1700年代の朝鮮王朝でオーシャンズ11じゃないか、負けらんねぇと清朝中国ではあの「空飛ぶギロチン」が宙を舞い暗殺部隊“血滴子”が結成っすよ!そしたらタイ人ったら大好きなホラーとコメディを一緒にしちゃってバカバカしさの一本勝負、リアクションよすぎだよタイ人!と存分に笑ったところへウォン・カーウァイの『グランド・マスター』でちょっと駆け足気味だった中国武術の真髄を徐浩峰(シュ・ハオフォン)監督の2作品補填完了!!!!」

という感じ。おわかりいただけたでしょうか?

また、この映画祭の特徴の一つに復元した名作を上映する『ヒストリカ・クラッシックス』部門があります。
今年は、あのエルンスト・ルビッチ監督の『ファラオの恋』が登場。しかも2010/11年版(DCP)と2005年版(35mm)、両方あわせて日本初上映。

ほかにもアルフレッド・ヒッチコック監督のサイレント時代の作品の3本や日本からは小津安二郎監督『彼岸花』が修復版で登場します。

どうですか?なかなか素晴らしいラインナップじゃあ、あーりませんか。
詳しい作品の情報やタイトルはコチラ
ちょうどこの頃は、京都も紅葉の美しい季節。映画楽しみつつ紅葉もね、この機会にぜひ、足を運んでみてください。

また私くしめも、11月30日の開会式とオープニングの『利休にたずねよ』のヒストリカ・トーク、そして同日の『フライング・ギロチン』上映後にミルクマン斎藤さんとともに徐浩峰(シュ・ハオフォン)監督をお招きして「武侠映画の現在」というタイトルでトーク、さらに『ジャッジ・アーチャー』上映後に徐浩峰監督のティーチインで舞台に立つことに相なりました。おお、どんな話になるのやら。
今からすごく楽しみです。

スケジュールや、その他詳しい情報はここをご覧ください。
第5回京都ヒストリカ国際映画祭 公式サイト

頑張って開催までに、自分も上映作品のレビューなどをアップできたらと思っております。さて、何本ご紹介できるか・・・頑張ります!

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