雨が続きますねぇ。
こうお天気が悪いと洗濯物をするタイミングが重要。
もちろん、天気予報をチェックするのは大切ですが、それよりなにより参考にしているのは御近所の動向。
窓から見渡してご近所さんのベランダやお庭に洗濯ものがたくさん干してあったら「大丈夫!」これには絶大なる信頼を寄せております。
反対に急な雨に窓を閉めようとした際、どこかの屋上で濡れんとしている洗濯物を見つけてしまうことも。
学生時代、お布団をベランダに干したまま出かけて雨にやられた経験があります。何がイヤって、濡れてしまったことよりも使い物にならなくなった布団をどう処分するかを考えると目眩がしました。
完全に水滴が滴り落ちるほどの状態で、一人で運び出すのは困難なうえ粗大ゴミの日は決まっていて数日ベランダに置きっぱなし。
しかもひと組しかない布団だったため、数日は床に毛布を引いて休みました。
だからでしょうか、雨に濡れていく洗濯物を見ると物凄く胸が痛みます。
許されるものならば、あの場所に駆け寄って、今まさに濡れんとしている洗濯物を勝手に取り込みたい!そんな衝動に駆られてしまいます。
ま、本当にやってしまったら相当不審がられるだろうからしませんが(笑)。
目を逸らしてみても心のざわつきはなかなか納まらない。
そんな時、自分を落ち着かせるのにいい曲があります。
マーラーの交響曲五番第四楽章アダージェット。ハープと弦楽器のみで奏でられる美しい旋律は不思議と心を落ち着かせてくれます。もちろん、濡れた洗濯物を見た時以外の方がよく聴きますけれど(笑)。
そういえばこの曲を一躍有名にした映画「ベニスに死す」でもリゾート地ベニスはいつも鉛色の雲に覆われていましたっけ。
ラスト、愛する少年が波打ち際に立つ後ろ姿を瀕死の主人公が見やると、やっと差し込んだ日差しが波間に反射し佇む少年の背中をぼんやりとした影へと変えてゆく。
蒸し暑く、厚い雲にどんよりした気分にさせられるこの時期、何度このマーラーを聞くことになるのでしょうね。