読売GINZA落語会

まだ全然寒かった頃ですが、ル・テアトル銀座に落語を聞きに行きました。
何度か落語には行ってますが、新作も面白いのですけどやはり聞き慣れた古典落語なんてのがかかると嬉しいもので。
子供の時分お気に入りだったものに子供向け古典落語の本がありました。何度も繰り返し読んで何を思ったか『寿限無』のあの長ったらしい名前を必死で覚えましたっけ。多分今でも言えるんじゃないかな。と、思って今口に出してみたら途中がちょっと怪しかった(笑)。

そういえば、この寿限無を実際の落語家で聞いたことがない。あの名前を暗記する際に難しかったのはリズムでした。とにかく字余りな言葉が次から次へと登場するので自分なりにリズムを付けないと覚えられない。テキトーに我流で節を回しリズムを取っていたのですけど、今試しに口に出したら内容は怪しいながら当時の節とリズムのまま口をついて出てきたのが笑えました。
本物の落語ではあの長い長い名前をどんなリズムで喋るんだろう。一度聞いてみたい。どなたかのCDでも買って聞いてみようかな。どなたのがいいか、もしこれを読んだ落語好きの方がいらしたらぜひ教えて下さい。

さて、前座は『まんじゅう怖い』これもその本に収められていた、超スタンダードな噺。何度聞いてもよくできたお話。当時の自分はこれと『蕎麦の羽織』が滅法好きでしたわ~。

この日のラインナップは
古今亭菊之丞さんの『お見立て』
柳家三三さん『薮入り』
柳家花緑さん『笠碁』
春風亭昇太さん『二番煎じ』
と、実力者揃いの古典オンパレードに非常に満足感がありました。

菊之丞さんは恥ずかしながら初めて拝見しました。なんというかしっとりと言いましょうかじっとりと言いましょうか、静かに語る調子がすごく新鮮。三三さんの薮入では子を思う親の気持ちにぐっときました。そういえば古典の人情モノってあまり聞く機会を持たなかったなぁ、と。一度人情噺で思い切り泣いてみたい、急にそんなことを思ったり。
で、この中で自分が一番見ているのは花録さんになるわけですが、さすがの安定感。マクラもおもしろい。そして同じく結構見ているはずの昇太さん。実は彼の古典を初めて聞いたのですが、随分印象が違っていたのに(いい意味で)驚いてしまいました。

今回は古典ばかりでしたが、出演も演目もすごくいい塩梅で一瞬たりとも飽きずに楽しかった。なんちゃって落語ファンの私はホール公演ばかりで実際の寄席に行ったことがないので一度は行ってみたいものです。なにしろ寄席はひとりで聞きに行くにはちょっと敷居が高い気がしちゃうんですよねぇ。いや、ちょっと待て、なぜ最初からひとりで行くことになってんだ?自分。

 

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読売GINZA落語会 への2件のフィードバック

  1. June のコメント:

    >出演も演目もすごくいい塩梅
    落語好きらしい表現で素敵です(笑) いい塩梅にやっつけるからよっとか(笑x2)
    落語は大好きだけどやはり寄席には行けないですね 
    最近どなたかが(すぐ忘れる) 寿限無と垂乳根の鶴女さんが結婚したら…なんてお話
    演じたのをTVで見たのですが これでもかっって言うのを飽きさせずに聞かせるのは
    大変ですね テンポって本当に大事

    テンポと言えば 谷垣さんのお話のテンポの良さについつい引き込まれてしまいますが…
    (話とんで) ママさん いらしていたのですか?
    なにせ混んでて 薄暗いし… 美人ママさんを見つけそこなって残念!
    満腹すぎるぐらいのお話が伺えましたが また機会があってほしいです 

    • ケイコママ のコメント:

      寿限無と鶴女さんですか(笑)それは互いを呼ぶだけで陽が暮れっちまぁな
      落語をちょいちょい観ていて思うのは、演技力が半端なく必要ということですよねぇ
      なにしろ一人で何役ですもん、役者も裸足で逃げ出すくらいの演技力
      そういえば一流の噺家さんって芝居させても皆お上手

      谷垣さんのテンポの良さもすごいですね~ご一緒した時広東語がバンバンでてきて感心しました
      またどこかの会場でご一緒する機会もあるでしょう、見かけたら声でもかけてやってくださいな

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