今日は朝から原稿を書こうと思ってパソコンに向かったはずでした。
まずは仕事の前にニュースをと思ったのが間違いのもと。
そのあとに、昨日無料動画配信サイトで見た海外ドラマ「サード・ウォッチ」の詳細を知りたくなってしまったんです。
NYを舞台に警察、消防、救急のそれぞれの活躍を描くこの群像劇は、私の人生で一番ハマったドラマ「ER緊急救命室」のプロデューサー、J・ウェルチが制作したドラマ。
で、色々なサイトを覗いていたらシーズン6まである番組のあらすじを、ものすごく丁寧にアップしてくれてる人がいて、つい長時間にわたって読んでしまいました。
すると今度はドラマ魂に火がついたみたいで、ちょっと気になってた別のドラマのDVDなんぞが発売されてるかしらとアマゾンを覗くと、あなたにお勧めなんていうラインナップにフィギュアスケート関連商品が。
ぼんやりそれを眺めていたら、無性に長野オリンピックのアイスダンスで金メダルを取ったグリシュク・プラトフ組の過去の名演技が見たくなっちゃいました。
「仕事せんと」と思いつつ、気がつけば彼らの動画を探して出発済み。
このプログラムも見たい、あの年のこの試合がよかった、そんなことをしているうちにドツボにはまって、次はペアだ、女子シングルだと付近をウロウロ。
やがてトリノ五輪で金を取った男子シングルのプルシェンコ選手が伝説のバレエダンサー、ニジンスキーに捧げた私の一番好きなプログラムが高画質で出てきました。
思い返せばこれが不幸の始まり。素晴らしい演技にうっとりしながら、ふと思ってしまったのです。
「ニジンスキーのことって、実はちゃんと知らないよな」
すると、あっという間に私の指はキーボードへ「ニジンスキー」と打っているではありませんか!
あとはもう泥沼です。
踊っているより統合失調症で入院していた方がはるかに長いなんてニジンスキーの人生はあまりに壮絶すぎました。
自伝完全版の書評を読んでいるうち、所属していたバレエ・リュスのことや当時与えた文化的影響力とかに向かってどんどん流されてしまい、二十世紀初頭のことといえ一切の動く映像が残っていない彼の踊りと振り付けに思いをはせ、気分だけでも味わおうと飛んだのはバレエの動画「牧神の午後」や「薔薇の精」。
その後、1980年代になってやっと数少ない資料からニジンスキーの振付を復刻させたというストラヴィンスキー作曲「春の祭典」の舞台を探し当ててフルで鑑賞。
どうせならと昔に見たベジャール版の「春の祭典」ももう一度。
最後にはニジンスキーが初演したというラヴェル作曲「ダフニスとクロエ」をアシュケナージ指揮で見終えたところで、やっと我に帰りました。
すっかり夜中じゃないか!なにやってんだか、とほほ。