功夫映画とダンス、そしてフィギュアスケート、野球などなどスポーツが好きな私。
結構なアスリートと比べても、総合的な身体能力が優れているのはひょっとしたらトップクラスのダンサーじゃないの?と思っていたりします。一流バレエ団のプリンシバルが真剣に無影脚やろうと思ったら軽々ワイヤーなしでマジ5連続蹴りくらいはしてのけるはず(笑)。
しかも、あの人達あんな高度な技術を持っているのに、連日長時間の舞台を務め上げる体力があるんだから、信じられない。多分スタミナだけでも、ダンサーは相当上位に並ぶでしょう。
「バレエダンサーとは喧嘩するな」とは、極真カラテの大山倍達さんがかつて口にした名言のひとつ。自分は極真と他の空手との区別もよくつきませんが、さすが格闘家。この言葉に大いに納得しそのことについては以前も書いたことがあります。
そんな過酷で高度な技能を有する職業にもかかわらず、世の中のバレエダンサー(特に男性ダンサー)に対する迷妄というのはまだあるようで本当に残念。
自分も昔、バレエを習った経験があります。演目ひとつ公演するにも男性を客演として呼ばなければ絶対に成り立ちませんでした。それくらい男性ダンサーは少なかったのです。当時に比べれば数は飛躍的に増えたけれど、友達にバカにされたりするため、未だに思春期という壁はバレエを習う男の子にとって、日本どころか世界的に結構大きなハードルであるようです。
ああ、もったいない。どんだけフィジカルでハードなものか理解してくれれば、バカになんて誰ひとりとしてできないだろうに。まったく意味のないこういう「偏見」って心底腹立たしい。
さて、こんなことを急に言いだしのはほかでもない、今日「ファースト・ポジション~夢に向かって踊れ!」というバレエドキュメンタリーを試写で観て来たからであります。
ローザンヌ国際バレエコンクールと並ぶ、世界に名立たるバレエコンクールである「ユース・アメリカ・グランプリ(YAGP)」。この作品は、そのYAGPに出場する7人の子供たちをとらえたドキュメンタリー。
プロのバレエダンサー、そしてスカラシップ獲得を目指す9 歳から19歳までの少年少女が、厳しいレッスンに耐え予選本選へと進んでゆく過程を、それぞれの背景や家庭環境、家族とのかかわりをふくめて丁寧に描いた作品です。
まず第一に好感を持ったのが、自然で淡々と描いてゆく手法。ありがちな大袈裟な盛り上げやお涙ちょうだいの安っぽさなどは排除され、彼らに対する穏やかな目線を感じました。
聞けば監督であるべス・カーグマンは子供の頃にバレエに情熱を傾けた過去を持つひとり。なるほど、だからこんなにもバレエに対する愛情が、バレエを愛する子供たちへの優しさが伝わってくるのかもしれません。
バレエを習う、それだけで充分お金がかかることです。そのうえに世界中から5000人を超える応募があるYAGPのファイナルステージに立つほどの実力を備えるためには、より一層のお金はもちろん家族の援助や想像を絶する本人の努力と決意が必要。
しかしここに登場する7人の子供たちは、すべてが裕福な家庭というわけでもありません。
将来家族を養うためにと、単身自分の才能を信じてNYでレッスンを受けるコロンビアの少年。
父親からは「サッカーと同じで現役は短い、早く頭角を表せなきゃだめだ」と電話でハッパを掛けられたりする。その時の彼の顔は16歳でそんな重い物を背負っているのかと、こちらの胸が痛くなるほど。
そんな風に、それぞれの子供たちが抱えているもの、犠牲にしているもの、しかしそれを超えてなおバレエを愛する気持ちや、支える周りの人達の姿を自然に映し取ることで、現代の家族の物語としての視点も兼ね備えています。
しかも、観ているうちにどんどん彼らの親戚か友人にでもなった心持になるものだから最後の方は「がんばれぇぇぇ!」と心の底からエールを送り、待ち受けるアクシデントにはその足をさすってあげたくなる。ああああ、そんな、マジで?
彼らの健気さ、一生懸命さに劇場のあちこちからはグスグス鼻をすする音が。ですよねぇ。
バレエを愛する人はもちろん、バレエに興味はあるけどまだ生の舞台を観たことがないという人や、全ての芸術好き、全てのスポーツ好き、全ての格闘技好き、全てのアクション映画好き、夢を持っててもどこかに忘れてきてしまったとしても、たくさんの人達にぜひ観て頂きたい映画です。観終わったあとの爽快感と元気をいっぱいもらえること間違いなし。
自分ソフトが出たらすぐ買うわ、しんどくなったら彼らに元気をもらうんだ。
追伸:「アメリカン・ダンスアイドル」が好きな人ならまず見逃してはいけません、あちらにくらべるとテレビ的な派手さはありませんが、そこがまたいいという人もきっといるはず。
「ファースト・ポジション~夢に向かって踊れ!」は2012年12月1日より渋谷Bunkamuraル・シネマにて公開、ほか全国順次公開。
第13回世界バレエフェスティバル Bプロ
第13回世界バレエフェスティバル Aプロ
レニングラード国立バレエ団「海賊」
ヌレエフ版「ロミオとジュリエット」
ディアナ・ビィシニョーワの「ジゼル」
大変ごぶさたしております。
もう20年以上前ですが、江口寿史先生のところでお会いした印南と申します。
あのころイラストを描いていて、グループ展に来ていただいたこともありました。
それから僕の不在時に、家まで来ていただいたこともあったようで(最近、母から聞きました)。
たしか飯星さんは、モータウンがお好きでしたよね。モータウンの話で盛り上がったことをおぼえています。
いや、特に用事があるわけではないのですが(笑)、偶然ブログを見つけ、懐かしくなってご連絡させていただいた次第です。
またお会いできたら光栄です。
印南拝
印南敦史さま
ご返事遅くなりました、ごめんなさい
大変ご無沙汰しております!メッセージありがとう
お元気ですか?もう随分前になりますね~
江口先生はお元気でしょうか
あの頃、スモーキー・ロビンソンのコンサートに
先生と一緒に行ったりしました!
懐かしいぃぃぃ
またお目に掛りたいですね!