むこうではホラー映画として宣伝されていた2008年の映画。監督はゴードン・チャン。
大ヒットしたので、その後TVドラマにもなり、ゴードンは2011年に「画壁」というこれまた古装ファンタジー映画を撮ったほど。
ホラー映画と宣伝はされていたものの、いざ観てみると、ホラーというよりは伝奇ロマンスという感じ。今でも人気を誇る女優、周迅(ジョウ・シュン)と趙薇(ヴィッキー・チャオ)が共演。その美しい女優2人に愛されるニクイ男がドニーさん・・・じゃなくて、これまた当代きっての男前、陳坤(チェン・クン)。
公開当時も相当豪華なキャストだなと思った気がしますが、考えたらこの3人に加え甄子丹(ドニー・イェン)+孫儷(スン・リー)だもんねー、結構なもんですわ。
これだけの女優が出てれば誰が好き、とつい考えてしまいますが、自分の場合、やはり周迅ですかねぇ。彼女の一筋縄ではいかない雰囲気がとっても好みです。
この映画では惜しげもなく結構素肌を晒しておりますが、劇中ではもっと凄いものまで脱いでいるのでお楽しみに。
この映画でのドニーさんは、恋に破れ全てを捨てて軍を離脱した元将軍。
いまはさすらいの寅さん、ならぬ世捨て人みたいな男になっております。
たまたま戻った街で、すでに結婚していたヴィッキーに会ってしまい「夫(チェン・クン)が遠征先から女(ジョウ・シュン)を連れて帰ってから、最近、怪奇現象が起こるのよ~自分としては彼女がなんか怪しいのよね、調べてくんない?」と頼まれる。
かつて惚れた女の頼みは断れない寅さん、いや、ドニーさん。未練たらたらです。
さっそく「妖怪ハンター」のスン・リーと街で起こった怪奇殺人事件を解明しようと乗り出す、というお話。
あちらのポスターなどでは、彼が正面にどどーんと絶対的主役のような扱いで載っておりましたが、主役は三角関係のジョウ・シュンとヴィッキーとチェン・クン、そしてドニーさんを含めて(彼の恋心もかなり切ない)の4人、かな。
残念ながらドニーさんのアクションシーンも少なめで、それもCG使いまくりがよく分る、この冷静な語り口からも分る通り、リアルアクションとは程遠いもの。
でも、自分、この映画のドニーさん好きです。
と、いうのもそれまでドニーさんが演じてきたタフガイで人格が破綻したような(笑)キャラクターと違い、案外普通の人(でも結構強いんだけどね!)で軽い演技がすごーく新鮮だった。
今作もロン毛ですが、それをてっぺんでまとめて今までのロン毛の中では、大変よくお似合いです。
この映画でのプロモーションにて「今まで演技とか考えたこともなかったけど、この映画で開眼した、そういう意味では監督に感謝するよ!はははは」とコメントしたドニーさん。
演技開眼、おせーよ!しかもあの役でかい!
と、突っ込みたくもなりますが、この直後にあの葉問1がくるんですからファンとしてはゴードン・チャンにも感謝しなくちゃなりませんかね(笑)。
そしてこのインタビューでは「今まではクールな役でそう思われがちだったけど、本来はこの役に自分はとても近いんだ」てなことを言っております。
男の子みたいな恰好をした可愛いスン・リーとのやり取りもコメディタッチで、「もっとこんな役も見たいなぁ」と思わせる大変キュートなドニー・イェン。
いや、まさかこの数年後、2012年のお正月コメディ「八星抱喜」(原題)でもっと振り切れた方向に向かうとは思ってもいませんでしたが(あれもロン毛だ!)。
この映画のソフトを買ったのはもう随分前になりますけど、今でも思い出したように時々観ます。それだけ映画として結構おもしろいからかもしれません。
ひとりの男を巡る女性ふたりのどちらの気持ちも分ったり分らなかったり。
別に複雑な話じゃないのですが、美しい人がたくさん出てくるだけで目の保養になりますな。
(チェン・クンは昨年観た「譲子弾飛」がすごくよくて、今むこうで公開されているドラゴン・インの3Dリメイク、ツイ・ハーク監督の「龍門飛甲」がまたまた面白そうなので楽しみな俳優のひとり)
エンディングテーマも素敵で、その作曲をしたのは中国香港映画でも活躍する藤原いくろう氏。
<Painted Heart>はそのシーズンの香港金像奨のオリジナル映画歌曲賞を受賞しました。もちろん自分もその曲もってます。
この「画皮」が「画皮 あやかしの恋」という邦題で今年2012年に日本公開されるというから驚いた。どんだけドニーイヤー続くんすか!
あんまりドニードニーいって、あのアクションではガッカリされると勿体ないから、ここは是非4人の男女の愛の形を前面に出して色んな人(特に女性)に観てもらえるといいなぁ。そっちが本筋なんだから。
いつ公開なのか時期はまだちょっと分りませんが、自分もあのキュートな寅さ(以下略)にスクリーンで会えるのを楽しみにしております。
そういえば、この撮影時に葉問1のためにホテルの部屋に木人樁を持ちこんで毎日詠春拳の練習をしていたということを、葉問の時のインタビューで話しているのを見たよ。「毎晩、稽古でカンカン音させるもんだから、両隣の部屋のビッキー・チャオとジョウ・シュンが寝不足になっちゃって」と本当か嘘かわからんことを言ってました。
Painted Skin Trailer
Painted Skin MV-Painted Heat
どんなキャラか、ちらり垣間見られるインタビュー
↓そして何故かアメリカのDVDはこんなパッケージになっている(笑)
ど、どんな映画っすか!
最後に、以前配音演員で書いた時に、この映画の普通語吹き替えを陳浩じゃないだろうと思ったのですが、先日観たらひょっとしたら彼かもという気がしてきました(笑)。性根を入れて調べてないから分らないけど、どっちにしてもいい加減なことで・・・すみません。
いずれにしても香港版にも広東語バージョンは存在しなかったので、日本で公開されるものは、この普通語配音でしょう。ドニーさん以外はみなさん大陸の俳優さんです。
追記:
私としたことが武術指導を書くのを忘れてました。トン・ワイです、トン・ワイ。
で、小耳に挟んだ話によるとエンディングソングを日本の歌手でカバーする計画があるようです。
日本公開の時に差し替えるのかな~。あれ、すごくいい曲だから上手な歌手がカバーするといいなぁ。映画の宣伝にもなるしね!買いますよ、当然。今からカラオケで歌う気満々(笑)。
すごい。いろいろと知ってるんですね!
私はまだドニー歴1ヶ月のホヤホヤです。もっともっと知りたいです。
こんな辺境のサイトにようこそ(笑)
無駄に長文ですが、よかったらまた読んでやってくださいませ。
今年古いドニー作品のDVDも再販されますし、色々ご覧になれますように!