戦略的経済連携協定に交渉参加することをなぜ反対するのか、訳がわかりません。
日本の農業の問題は関税「だけ」でないことは、国民みんな分ってる。
票に直接結び付く問題だからという理由が透けて見えるだけに、国益よりも再選しか考えてない政治家の思惑には本当にうんざりします。
関税がなくなることで国内自給率が10数%に落ち込むなんて、今更言われてもねぇ。
農家人口の減少と高齢化、後継者不足、そして農地法の不備は以前から指摘されている問題で、いまのままのシステムでは自給率が落ちることは充分予想がついていたわけです。
これはTPPに交渉参加しないことで解消する問題じゃ決してありません。
関税があろうがなかろうが、日本の現在の農業はシステムの転換を余儀なくされているわけで、むしろこれを、ひとつのきっかけにするくらいの気持ちで肝を据えなければ、自給率なんか消滅の一途をたどるだけ。
おまけに農業問題だけでは説得力ないとみたのか、最近はTPP交渉参加しただけで海外から労働者が大挙して押しかけることになる、なんていうわけのわからないことまで懸念事項として言われたりして、まったくへ理屈にもなりゃしない。
国内法があるんだから、即そんな事にならないことは言ってる人にも「本当は」分ってるはず。
デメリットを主張する意見を見ると、アメリカが政治的圧力をかけてくる、とか農作物輸出を締め付ける国が出てくるかも、などという意見が目立ちますが、そもそも、自分がいないところで勝手にルールを決められた方が恐ろしい事態になりかねないよね。
交渉参加は即実施になるわけではありません。
とにかく先にルールを作る立場に参加しなければ、自国に有利な流れには決してならないと思うのは当然のことかと思うのですが。
何もかも出来上がった後に参加しても、すでに決まったものに変更を求めることは容易じゃないし、日本にそんなことができるのかと、という。
だったら、最初から参加したほうが、まだ少しでもメリットに転換させる余地があるはず。
一方、アメリカの上下両院は日本時間13日朝、韓国との自由貿易協定(FTA)を実施するための法案を可決しました。このままでは輸出戦略でどんどん韓国に引き離される一方で、産業界の焦りはもっともです。
いずれは中国も参加するだろう、このTPP。
少なくとも、あの国より先にルール作りに加わったほうが絶対にいいに決まってる。