ある番組に出演した際に、顎の噛み合わせが悪いと身体に弊害が出るという実験をしました。
まずは大阪大学名誉教授の丸山剛郎先生にじっと顔を見られる。
自分のような仕事をしていてなんですが、こう、初めて会った人に至近距離から顔を観察されるって落ち着かない。
やがて先生は「ああ、右にズレてますね」と一言。その声がなんだか嬉しそうだ(笑)。
「右に寄ってると、不都合がありますか?」
当然の反応として、つい聞いてしまった私。
すると先生は私の首を軽く押し始める。
いててて、自分、右の首が慢性的に凝る体質。
続いて腕を両側に水平に広げて真っ直ぐに立つように指示を受けると、今度は身体をひょいと右側に押される。
ちょ、いきなり!
足をふんばりよろけそうになるのを耐えました。
「じゃ、こっち側ね」
先生、今度は反対方向に身体を押す。
と、あらかじめ覚悟が出来ていたはずなのに足元がおぼつかずに大きくよろけちまいました。
「こういうことなんですよ」
どうやら顎のかみ合わせがズレると、首や腰など他の部分でそのバランスを取ろうとして少しづつ骨全体がズレてきて力が入らない「側」ができるらしい。
それをずっと放置してると最悪、頭痛や肩コリ腰痛視力低下にもつながる危険があるんだとか。
たかが噛み合わせで?
一瞬そう思った心を読んだかのように、ニッコリ笑った先生は爪楊枝サイズの木のスティックを私に噛ませます。
「はい、そこで少し左にすべらせて~」
落ち着いたところで、また同じ実験。
すると今度は、さっきまで頼りなかった左側もしっかり力を入れることが出来てふんばれる。
しかもその状態だと首を触っても、あの首痛がまったくない!
たった、これだけのことですよ。
いや、驚いた。
先生曰くスポーツマンのマウスピースも「正常な噛み合わせで作らなければ実はパワーを削ぐことになったりして意味がない」と力説する。
「テレビでよく見る口の曲がった政治家なんか気になりますでしょ」と訊いたら、「さぞ腰が悪いだろうと思う」と即答。
いや、悪いのは腰だけじゃないだろうけどさ(笑)。
聞けば噛み合わせが正常であるだけで脳の働きもよくなるんだって。
そういや最近めっちゃ集中力がなくなってきた自分。
特注のマウスピースのお値段聞いたら結構な金額だったので(笑)、とりあえず、これからはせっせと左右均等に顎を使ってご飯を食べるようにいたしますわ!